通勤手当の取扱いについて【給与計算】

給与計算においての通勤手当の取扱いについて

この記事では、給与計算をする上で通勤手当は含むんで計算するのか、含まないで計算するのかを中心に通勤手当について正しく給与計算ができるようにすることを目的にして書いています。

最初に考えるべきこと

3つの考え方が必要です。
・所得税
・社会保険
・労働保険
で別々に考えるのがいいと思います。
所得税とは、源泉所得税とも呼ばれますが同じ意味でとらえてもらって構わないです。
ここで言う社会保険とは、健康保険、厚生年金、介護保険のことの総称です。
労働保険とは、労災保険、雇用保険のことで、ここで言う労働保険は、雇用保険の事を指しています。

所得税法上

1月で15万円が上限です。
15万円を超えた部分は課税されます。
例えば、月20万円の交通費がかかるとしたら、5万円が所得になるということです。
感覚的に考えて交通費は、実際お金を貰ってますが、所得というより経費に近い気がしませんか?
実際、会計上では、旅費交通費の部分になります。
従って、15万円という上限はあれど、所得にそぐわないから非課税なのですね。

社会保険上

通勤手当はすべて含みます。
【健康保険3条5項】
報酬とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他如何なる名称であるかを問わず、労働者が労働の対象として受けるすべてのものをいう。
ただし、臨時で受けるもの及び3月を超える期間ごとに受けるものはこの限りではない。

と記載されてます。
つまり、通勤手当とはその他如何なる名称であるかを問わずの部分です。
だから、含むのです。

 

労働保険上

通勤手当はすべて含みます。
【労働基準法11条】
この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。

と記載されてます。
社会保険と同様にその他名称の如何を問わずの部分になります。

ここで、なぜ、労働基準法かと言いますと賃金は労働者に支払うものでその労働者とは労働基準法で定義されています。
雇用保険は労働法の一部なので、雇用保険の条文に無ければ労働基準法に戻ることになっているからです。
詳しく書くと長くなるのでそんなもんかで流すのがいいと思います。

具体的な計算

総支給額=基本給+通勤手当としたら
原則 総支給額(基本給+通勤手当)に相当する標準報酬月額の社会保険料になります。
総支給額(基本給+通勤手当)×0.6%が雇用保険の保険料です。

(基本給ー社会保険料ー雇用保険料)の額を給与所得の源泉徴収税額表に当てはめて所得税を決定します。
*所得税の計算で基本給+通勤手当ではなく基本給のみであることに注意です。

基本給  200,000円
通勤手当   10,000円
総支給額=200,000+10,000=210,000円
200,000円の標準報酬月額(令和2年度神奈川県)
・健康保険    9750円
・厚生年金 18,300円
・介護保険は今回は省略します。

社会保険控除後の支給総額
210,000-9750-18300=181,950円
この181,950円を給与所得の源泉徴収税額表に当てはめて所得税を決定します。


神奈川県小田原支部所属
社労士 島津 匡宏(しまづ まさひろ)

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